30年以上の歴史あり! あぶQカップ!!

いなか道の駅やしまやだけの販売! なぜに山形県の月山酒造?

1988年7月1日、阿武隈急行線が全線開通しました。その開通に合わせて「阿武隈急行のお酒を作りたい」と考えたのが福島県梁川町(現在の伊達市)の酒屋、宗川本店さん。山形県の月山酒造に相談しました。当時阿武隈急行沿線に限らず、梁川町の小売店を中心に10店舗ほどで販売していました。

ラベルデザインは阿武隈急行線のイメージカラーのグリーンとブルーをバックに、阿武隈急行線の全駅が印刷されています。福島学園前駅が新設された時に追加された以外、同じラベルデザインを踏襲しています。

悲願の全線開通に沸いた1988年から早30年以上です。2021年6月現在、このお酒を販売しているのは「いなか道の駅やしまや」1店舗のみです。かなりレアなワンカップです。

それでは、なぜ山形県の月山酒造が作っているのでしょうか? 福島県は言わずと知れた酒どころ。酒造メーカーには事欠かないはずです。実はそこには戦後の日本酒不足事情がありました。戦後、あまり日本酒が無い時代、「白菊」という月山酒造の主力ブランドを販売させてくださいと、前出の宗川本店さんが相談に行き、卸してもらえるようになったのです。それが月山酒造と梁川町の酒店のつながりの始まりです。

「いなか道の駅やしまや」のみで販売している「あぶQカップ」を阿武隈急行線と共にメジャーにしたいと店主は考えました。パッケージイメージは踏襲しつつ、電車をイメージするようにと、バラ売りでなく「電車のように連結しているパッケージ」にしました。5両編成をイメージし、5個連結。(阿武急に5両編成はないよ! とお客様には言われましたが‥‥。まぁ、そこは大目に見てください。m(_ _)m。)
カートンの上部にはオリジナルのラベルシールを貼りました。カートンが少し緩いので、ワンカップの下に緩衝材としてエアキャップが入っています。かなり細かい情報ですよ。これも月山酒造さんと直接やり取りをしているからわかるのです。

日本酒としても美味しいあぶQカップ。地酒の好きな方、電車好きの方にもお薦めします。2019年10月の台風19号では甚大な被害を受けた阿武隈急行。現在は全線で運行されています。地元の大切な移動手段として、応援を続けます。