阿武隈川四方山話(よもやまばなし)Vol.1
「滝」や「巻き」って何の事?
阿武隈川は流れに落差があり、具体的には白波が立つような場所を「滝」と呼んでいます。写真の「川前滝(かわまえだき)」は阿武隈川を代表する「滝」です。滝というと、華厳の滝の様な落差があるようなイメージがあります。阿武隈川の場合はそこまでは落差は必要ない様です。
水の流れが巻きやすいところを「巻き」と呼び、固有名詞を付けていました。魚が撮れやすい「巻き」もあり、漁業権を貸し借りや売り買いもしていたそうです。うちでも2代目と3代目が夜に「鮭」を網で捕獲し、翌日梁川町に売りにいったと聞いています。
魚道と言われる、魚の通り道も自ら作りました。船で骨組みとなる木と石を運び、木で梯子状の骨組みを組んで川に沈め、そこに石を積み魚道を作ったそうです。水の中では石は軽い!とは言え、ショベルカーも無い時代に作れる技術は素晴らしい!の一言です。
現在も残っている場所がまだあり、上の写真で言うと、左端の真ん中より少し上です。川の流れに沿って2列の石組がわかるでしょうか?
下の写真がアップしたものです。