果樹の凍霜害(とうそうがい)の被害について

どこにどんな影響があるの? 私に関係があるの? にお答えします。

凍霜害(とうそうがい)とは、雌しべや花芽が低温で凍ってしまう害のことで、結果、その年の果樹の実のつき方が減ってしまいます。

りんご、ナシ、桃、さくらんぼ、ぶどう、そして丸森町の特産品、干し柿用の渋柿も同様に甚大な被害を受けました。角田市、蔵王町のナシも同様で、被災農業者の減収、営農意欲の低下、そして広域の農業生産の減退が心配されます。
2021年4月中旬に数日に渡って襲った朝の低温。丸森町弘法の柿畑では、-6度まで下がり、手の施しようがありませんでした。

2021年4月15日、凍霜害を受け、死んでしまった枝の先端。本来はここから新しい葉が出るはずでした。花芽も凍って死んだので、花が咲かず結果、実もなりません。

これは同じ日に撮影しました。被害を免れたものです。本来はこの状態です。

4月28日の写真。度重なる朝の低温で、せっかく生き残った葉まで凍霜害にやられ、とどめを刺されました。

2021年6月21日月曜日の河北新報に掲載されました。

うちの柿の収穫量もおそらく5割程度。大幅な減少です。原料を調達しようにも、周りの農家は同じ状況なので、ほとんど当てにできないでしょう。柿の収穫量が少なければ、干し柿の生産量も当然減少します。干し柿の価格が高くなるかどうか?はわかりません。とはいえ、干し柿好きの方は注視してくださいませ。


凍霜害は来年以降にも影響が出そうです。いわゆる樹勢が強くなりすぎ、夏の選定作業も必要になるとのこと。今年のみならず、さらに影響は出そうです。
農産物は量、質とも自然の影響をもろに受けます。実が少ないとはいえ、草刈り、防除など手入れは怠れません。